Jシリーズ#1八幡浜レースレポート
開催日 2007年4月22日
開催場所 愛媛県八幡浜市
大会名 Jシリーズ第1戦
天候 雨 路面状況 泥
使用バイク ANCHOR XHM9
アイウェアー OAKLEY Rader
結果 9位
国内開幕戦はどうしていつも雨なのだろう?ふとスタートラインで直前に考え込んでしまった。
昨年までの「雨=嫌気全開」という憂鬱な気分がないから、そういった邪なことを考えれるんだなぁなんて、答えにならない答えが出たときにスタートの号砲が響いた。
photo マツモト@spy-m.com
ゼッケン26番というワークスチーム入りしてから過去最低な数字も、昨年の身の振舞い方の代償として受け止めた。真夏からの長いオフ。終わりのないオフのような気がしていたが、すぐ目の前には純白な白いラインが泥にまみれて、マッド色に滲みながらオフの終わりを告げようとしているように映っていた。
スタートは3列目。最低であって最高だ。レースは前からスタートのが絶対に楽だ。だけど今回は3列目で前じゃない。これは今迄で考えれば最低だ。
そしてこんなに目の前のライダーたちを抜いていく行為が、そしてそのスリルが楽しいことだと思い返させてくれたのは最高だ。
解き放たれた集団内で秩序を乱すことなくゆる?く走行。一列で順番待ちをしながらコーナーを抜ける。そう「パンッ」と鳴ってから5分は冷静だった。
しかし曲がっても曲がっても前は渋滞しており、そしておとなしく待つ紳士なライダー達。確かに道は狭いがハンドル巾3本分はある。ならば最大でギュウギュウ詰めで4人は通れると計算するのがレーサーだ。
気がつけばインを突っ込みライダーをパスしていた。だいぶリスクもあったけど、考えるより身体がそうしていた。自分でもビックリした。まだそんな荒々しく尖った部分が内面に残っていたとは!
また冷静さを取り戻す。フィードで順位を聞いた。
「何位くらい?」
「10位だ。」
えっ、驚愕の数字だった。
20番~30位くらいだと思った。
レースとは上を目指すものだ。向上心、好奇心などが大切だ。
だから常に前を見ていたし、己の場所を知る必要がある。
そう、気持ちよくといった曖昧な今シーズンのテーマで前を見ることを忘れていたのを思い出した。
それから前を見ながら走り出した。気持ちの中で。少しだけ。
身体のきつさでいえばまだまだ余裕がある。
走りながら前後するライダーの心理戦は今の僕には必要ない。
シトシトと降り続ける雨の中、ただ黙々とペダルを廻す。
速く走りたいと思えば苦しみといった代償をいくらでも受け入れるだろうし、走りたくないとまた思えばレーサーとしてレース会場に足を向けることはなくなるだろう。
今はまだ走りたい。そして楽しい。泥なのに!
何でなんだ?
走りながら考えにふける。
そして視界に入ってきた沢蟹を避けたら木の根がありフロントを滑らせクラッシュ。
笑いながら再スタートしたけど、クリートが動いてしまっている。そういえばレース直前ペダルのリリースがいつもより緩いななんて思ったけど、グリスアップの効能じゃなくてネジが緩んでいたみたいだ。
走りながら徐々に緩むクリートと頭脳。気がつけばあと1周という状況で5位が視野に入り、そしてランナーズハイで心地いい。
自分を苛めるか苛めないか?そんな思考に変わりつつあるときにクリートのネジが吹き飛び、勇気を振り絞る必要もなくなった。
泥にまみれたシューズではまともに走れないからシューズを脱いでみた。
ペダルがあんなに堅く小さいものだというのを知るのに時間は必要なかった。
講習会で「母子球でペダリングを!」と九官鳥のように伝えてきたが、裸足の時は土踏まずのがいい。経験は勉強だ【笑】
そのまま抜くこともなく、抜かれることもなく9位でゴールした。
満足であり、そして楽しかった。
雨なのに!
泥なのに!
裸足なのに!
photo マツモト@spy-m.com
「走る喜び」そういったものがまたレース現場でも見えてきたような気がしたレースだった。
久しぶりに次のレースも楽しみだ。
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コメント
何かいいっすねー、純粋にライダーとして必要な「がむしゃらさ」を感じとれたのでは。。。
休養のお陰で投げ出すことなく、現実を前向きに捉えられたのかもしれませんね!
ザッキー>まあ自分サイズでボチボチ行くよ。ありがとう。
お疲れ様でした!
レース終了後の「楽しかったよ!」の意味がわかりました。
楽しんでいただけて、オーガナイザー冥利につきます。
レポート読んで嬉しくなりました。
失礼ながら、昨年の雷蔵さんを見てて、このまま止めちゃうのかな?って思っていたので。今年も続けるって聞いて、それだけで嬉しく、さらにこのレポートを読んで、本当に嬉しくなりました。
僕も、レースを長く続けていますが、未だにレースから学ぶことが多いと感じています。
八幡浜は参戦しなかったのですが、ハコダテは行きます。
その時に雷蔵さんのレースを、走りを楽しんでいる姿を見れることを楽しみにしています。
天然、野生、自然、正直、素直。泥だらけの雷太さん、レースレポートからそんなキーワードが見えた気がしました。今年は花粉の影響は少なかったのかな?
お疲れ様でした。
Thanks for sharing your thoughts about sofia vergara then and now.
Regards